宗教法人圓恵寺

日蓮宗のおしえ 静岡県富士宮市 | 日蓮宗 妙境山 圓恵寺

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日蓮宗のおしえ

日蓮宗について

宗祖日蓮聖人によって体現された、お釈迦さまの教えの真髄である法華経を人生すべての基本とします

お釈迦さまと法華経

日蓮宗では、お釈迦さまのことを久遠実成本師釈迦牟尼仏といいます。それは、人間として生まれた八十年間のご生涯をもって、その身は滅すとも、お釈迦さまのお悟りになった真理(智慧)と、人々を救おうとの願い(慈悲)は永遠不滅であるということです。

お釈迦さまが、まだ在世の時に人々は、その教えを心に刻み修行に励むことができました。しかし、お釈迦さまが入滅(亡くなること)された後、尊い教えを世の中に残すことが最善であろうと、お弟子方は智慧を絞り長い時間を要して「お経」を編纂したのです。やがて、このお経は中国に伝えられ、翻訳され『妙法蓮華経』と漢訳されました。『妙法蓮華経』は、幾つか漢訳された法華経の中でも名訳とされていたので、日本にも伝えられました。

法華経は八巻二十八品から成るお経で、文字数にすると69,384文字あります。開経偈に「色相の文字はすなわち是れ応身なり」とあるように、お経の一文字一文字には仏さまのいのちが宿っていると受けとめて、天台大師も伝教大師も、そして日蓮聖人も、お経の中からお釈迦さまの真実の教えを聞こうとなさいました。

 

宗祖日蓮聖人の生き方

日蓮聖人が生まれたのは貞応元年(1222)、前年の承久3年には後鳥羽上皇が北条義時に対し討幕のために兵を挙げた承久の乱がありました。この戦は朝廷側の敗北により北条家の力は益々強力となっていく時代を形成していきます。また、この時代は天災地変が相次ぎ、大地震、火災、暴風雨が頻発し、人々は飢饉、疫病に苦しめられていました。

世の中も人の心も荒廃していく中で、日蓮聖人は「法華経こそ、お釈迦さまのお説きになった真実の教え」であると見極め、社会に対し、民衆に対して生きることの大切さを説くとともに、自ら法華経への信仰にその生涯をささげられました。

日蓮宗の大切なこと

法華経こそが世の中と人々の心に合致した教えであり、これを実生活に実践するためには、お題目の信仰こそが大事であるとします。「妙とは蘇生の義なり」日蓮聖人は、いかなる時もいのちの輝きを求める信行(日頃の精進)でなければいけないことをおっしゃっています。

日蓮聖人の布教精神は、いのちを尊び人々をひたすら礼拝する不軽菩薩の生き方にあります。そして「末法には一乗の強敵充満すべし、不軽菩薩の利益これなり。各々我弟子等はげませたまえ、はげませたまえ」と、現代には世の中に背く、生き方や考え方が蔓延するであろうから、そんな時こそ国のため、人のためにこそ救いの手を差し伸べる意志が大切であると示されています。

法華経とお題目に縁を結んだ私たちは、具体的に以下のことを実践いたします。
法華経に説き明かされた久遠実成の本師釈迦牟尼仏を信仰の対象・礼拝の中心にいたします。
そして、お釈迦さまの久遠の願いと無量無辺の大慈悲の世界を顕すべく、日蓮聖人が図顕された「大曼荼羅御本尊」と向かい合います。
この大曼荼羅御本尊を拝するとき、私たち自身も、この大慈大悲の光明に包まれている一人であることに気づきます。すなわち、私たち凡夫はお釈迦さまを信仰の対象とし、ご本尊の世界をより身近に具現化した世界として受け留められるよう真のお題目信行に励むことが肝要なのです。

お題目で生きること

日蓮聖人は、そのご生涯をかけて私たちのご先祖に、そして先祖から私たちにお題目を伝えてくださいました。

日蓮聖人の鎌倉時代も、今のこの世の中も、いつも苦しくて、悲しい、そして辛いことの多い世の中であることに違いはありません。むしろ現代はさらに生きづらい世の中かもしれません。だからこそ、私たち自身がお題目を唱えることで、唱えられない方は心に念じて強く生きようではありませんか。

私たちは、この娑婆という変化に富んだ世の中で、少しでも仏さまの心に近づけるよう日々の精進を積んでいきたいものです。お釈迦さま、日蓮聖人も、私たちのご先祖は決してあなたのお側を離れませんから。

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