沫雪

今年の富士山初冠雪は今月7日に発表されたが取り消されてしまった。山頂付近の平均気温最高値が更新されて基準を満たさなかったというのがその理由らしいがよくわからない。改めて甲府気象台は26日に初冠雪の発表をし直した。

「沫雪あわゆき」とは、泡のように溶けやすい柔らかな雪をいう。なんと風情がある言葉ではないだろうか。「淡雪」あわゆきと称んで、使い勝手の異なる意味もある。春先に降る雪は積もることなく消えてしまうということらしい。

自然界の成す情景は、そのものの本性を尊重してこそ見ごたえのあるものに受け止めることができる。「水沫泡焔すいまっぽうえん」水沫、水泡、焔どれをとっても短命で、人生あるいは世情のはかなさを示す。物事を時間的、空間的な行動容態の在り方で評価するような味気ない考えにはどうもついてゆけない。

 

富士山のように大らかに生きたい！