正行と助行
2022/02/07
正行と助行
目的達成の陰にあるあること
健康を考えて人は何かをする。運動や食事であったり、さらに、体の栄養を補うサプリメントもその一つと考えられよう。私は家内の勧めもあって、トマトジュースを愛飲している。食塩、砂糖、保存料等一切無添加の優れものだからと家内の言い分。
禅宗には、特に座禅を行う際に眠気と疲労を避けるために行われる「経行きんひん」という解消法がある。その原意は「黙して一定の場所を歩く」ことをいう。座禅をすることが唯一の健康法と自らに言い聞かせ、これに没頭してしまうことによって招く禅病という恐ろしい病があるそうで、これを回避できるのが禅宗でいう立って歩くことなのだそうである。
翻って、我が宗門における正行しょうぎょう(最適な行法のこと)はというと「唱題しょうだい」お題目を唱えることである。このお題目こそが、釈尊から宗祖、そして先祖を繋ぐもの。そして教えのすべてが凝縮しているものなのである。ただし、これには正行を支える助行じょぎょうというものがある。助行とは、お経を読んだり、日常生活におけるつとめを果たすこと等が挙がる。すなわち目的達成のためには、いろいろなこと、あるいは人の支えが必要なのである。