宗教法人圓恵寺

今日彼岸菩提の種を蒔く日かな

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今日彼岸菩提の種を蒔く日かな

今日彼岸菩提の種を蒔く日かな

2021/03/17

今日から春季彼岸

春季彼岸初日(3/17)~結日(3/23)更新中!

 

今日から春季彼岸です。昨日の荒天とは打って変わり非常に穏やかな日和となりました。境内には桜の花も開き始めました。本格的な春到来といったところでしょう。

さて、彼岸は春と秋にも巡ってきます。7日間にわたる仏道週間ともいわれる通り、せめてこの7日間くらいはご先祖を通して仏道に身を置くこともいいのではないかと思います。もっと言えば、今の自分自身の生活を改めて見直す機会ともいうのでしょうか。

彼岸は、仏教のルーツであるインドで「パーラミーター」日本語で「波羅密多はらみった」といいますが、到彼岸とうひがんという意味になります。つまり、向こうの岸に行くこと。向こう岸とは、悩みや苦悩から逃れた場所のことです。そのためには、折角の7日間の中で次の6つのことをして過ごすことをお勧めしたいと思います。彼岸の4日目が中日ですから、その中日を除いた前後6日間で一日一日を心がけて過ごしましょう。

 

春季彼岸初日 六波羅ろくはらみつ  1.布施(ふせ)

見返りを求めずに心や体で尽くすこと。一般的に仏教では僧侶に信者が財物を施すこという。また布施をいただいた僧侶は、これに報いるために法(おしえ)を説くことを法施といい、これもまた布施の一つに数える。まだまだ色々な布施がある。コロナ禍の中、私たちが今一番恐れていることが感染。この恐怖を取り除くためにマスクや手指消毒は当たり前だが、こうした不安を払うために僧侶は御祈祷を行う。これも無畏施むいせという尊い布施の一つである。

 

春季彼岸二日目 六波羅蜜ろくはらみつ  2.持戒(じかい)

「戒」を保つこと。いうならば、自分に常に厳しくあれ! 

誰のためでもなく日頃の習慣となっていること。自分に言い聞かせて常々正しい方向に向けさせる力。東京都はじめ近隣の3県はいよいよ21日より緊急事態宣言を解除する。静岡県はというと西と東の両隣りに挟まれた動線にある。持戒こそ何にも勝れる県民の姿勢でありたい。誰もが早期収束を祈るばかりなのである。

春季彼岸三日目 六波羅密ろくはらみつ  3.忍辱(にんにく)

我慢は大事。自分をどこまで抑制できるか。収束が見えないコロナ禍。疫病退散と経済を廻すことの両立で四苦八苦している世界。幼いこどもたちは、親からまた大人から言われたことをしっかり守っていくことができる。生まれた赤子は本能で母親に身をゆだねる。だから幼いこどもがいつでも犠牲になる。この子たちのためにも大人がここはジッと我慢のしどころではないのかな。

春季彼岸 中日  サイト内「今月のおしえ」『明けの冥城』でお話ししています

春季彼岸五日目 六波羅蜜ろくはらみつ  4.精進(しょうじん)
一言に努力することという意味にだけとどまらない。自己の意識向上、見返りを求めない研鑽…。日本は世界から見ると、「安心して暮らせる国」だという。コロナ禍蔓延になるということが騒がれた時、WHO(世界保健機構)が提唱するマスク着用は抵抗なく受け容れた。すでに日本は行っていたからだった。そして、本来人から感染しないためのマスク着用なのだが、人にうつさないため、つまり他者を衛るためにする。こうした意識が「精進」という根本に具わっていたいものだ。不断の努力!

春季彼岸六日目 六波羅蜜ろくはらみつ  5.禅定(ぜんじょう)

ゼンのそもそもの語源はサンスクリット語のdhyanaディヤナを漢字に置き換えたもの。意味は寂静の心境に達すること。は心を一つの対象に注いで、心の散乱を鎮めること。この二つの語を合わせて禅定とした。こうした瞑想や今流行ののマインドフルネスなどスピリチュアルなものほど海外では人気の的となる。中山伸弥先生の説く、ファクターXという存在もこれに類するものではないかと察する。アジア圏、特に日本人特有の慣習と行動で何とかこの疫病も抑えられるような気がしてならない。

春季彼岸結日 六波羅蜜ろくはらみつ  6.智慧(ちえ)

学問や生活から得た教養や知識を完璧に身につけた状態をいう。これまでの「布施」「持戒」「忍辱」「精進」「禅定」という実践が理解できたならば、この世からコロナという患難(私たちが生み出した疫病)がたとえ消滅できなくても、禍中でうまく生きていける術、つまり彼岸へ至ることは誰でも可能であることを悟ったといえる。これこそが生きていく上での大事だいじ(智慧)にたどりついたことと言えよう。

お疲れさまでした。

 

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