陰翳礼讃(いんえいらいさん)
2016/12/07
2016.12.7
町内で檀家の高山酒店のおやじさんから写真の行燈(あんどん)をいただいた。氏は何でも手作りが好きで、お店の外も中も自らの趣向で手を入れている。寺の大玄関に置いた。雰囲気のいいものである。恐縮です。
西洋近代化の波が激しかった昭和初期、谷崎潤一郎は「陰翳礼讃」を発表した。日本の奥ゆかしい情緒を訴えた。
陰翳とは光が遮られてできる味わのある影。礼讃は仏を敬い讃えること。ちょっとした光線の加減で御宝前(仏さまの定位置)が映えることをご存知か。威厳と慈悲を兼備した御仏は何ともいえない。自然に手が合わさる。